ツァイスマニアの憂鬱

カスガー

カスガーです。

最初に言っておくが僕はあくまで似非ツァイスマニアであるからして、以下の文章にはなんの根拠も無い。早い話、オタクではなくヨタクの戯言と割り切って、読む人は読んで大いに楽しんで頂きたい。

僕が初めて写真ちゅーもんに触れたのはもうかれこれ20年ぐらい前の事。中学二年生の時の事である。初めて自分の小遣いで買ったカメラがオリンパスのOM−10であった。その頃僕はカメラと言えば電気製品と並び、日本製がが一番だと認識していたわけで、当然ツァイスなどというどこぞの馬の骨とも分からん銘柄などになんの興味も無かったわけだ。

それどころか、ツァイスを売りに「お馬鹿カメラ」ばかりを量産する「京セラ製コンタックスブランド」など、所詮はペンタックスの「モジリ」メーカーだと信じ込んでいたぐらいだった。それから月日は流れ僕もイッチョ前にキャノンのヘビーユーザーを気取れるぐらいの機材持ちとなる。

その頃のメインの被写体は勿論オネーチャン。ちゅーか、オネーチャンを撮る為にカメラを始めたんだから当り前の事だけど。勿論、プロモデルじゃなくて素人ばっか。その頃まだ僕は「チューボウ」だったし、お金は全部機材につぎ込んでたからモデル代なんて出せないからね。撮った写真と僕の「品素なチンチン」が気持ちばかりのお礼という事。

んーである日、タイソウお金持ちのオネーさん(オネーチャンではない)を横浜のフェリス女学院(フェラチオじゃないよ、くれぐれも)とかいう勘違い系の女子大前で捕まえて、今風に言えば「ファッションポートレイト」を撮る事になったわけだ。

でね、この娘が驚いた事に当時第一線級で活躍するプロの売れっ子モデルさんだったらしくて、逆にこの娘さんちゅーか、当時僕にとってオネーさまからその後、沢山の事を学ぶ事になったわけ。世の中、何処にどんなチャンスが転がってるかホントわかんないよねぇ。

んで、ツァイスの事もこのオネーさまから紹介された沢山のプロカメラマンの方達から直に聞いて初めて知ったわけ。「えー、コンタックスってペンタックスの下請けメーカーじゃなかったの?」もう、これ知った時は自分の無恥さにしばし呆然だったのね、流石に・・・。

それからはね、もうなにがなんでもツァイス買う為に小銭稼ぎの毎日。写真撮っちゃ売り、撮っちゃ売り・・・。その繰り返しでなんとかフラグシップ書うぐらいは貯めたわけだ。んでもって初めて買ったツァイスが「RTSVとP50/1.4」だったのよ。

まぁ、京セラ製の糞ボディの事はね、ここじゃ関係ないからこの際ファインダーがどうのとか、意味ないバキュームがどうのこうのなんちゅー事野暮な事は言わないけど、やっぱ最初の一本が「P50/1.4」ってのは非常にマズかった。当時、50と85と135は開放オンリーを心掛けていた僕にとってP50/1.4のそれは、あまりにも、「ボヤケタ主題の定まらない糞レンズ」としか思えなかったわけ。

その時丁度、標準と言えばキヤノンのT90に「FD50/1.2&1.4」なんちゅー物凄い銘玉を惜しげも無く愛用していたせいもあるが、とにかく僕がGETしたP50/1.4(AE)は何段絞っても使い物にならなかった。

これがキッカケでしばらくはツァイス恐怖症となり無理矢理ツァイスを無視し続けていたのであるが、写真ってもんに関わり続けている以上、このツァイスって言葉はもはや切っても切れない存在なのね・・・。特に、オネーチャン写真となると、どーしたってその存在がところどころに見え隠れして、しまいにはノイローゼになる。

ライツ/ライカはいいのよ、オネーチャン写真には全然関係ないから。所詮あれは寂しい爺さま達の戯言オモチャだからね。僕らの世界じゃ実用には向かない糞カメラ&レンズだしぃ・・・。

でも、ツァイスはやっぱ駄目。オネーチャンを撮る為に存在しているシステムらしい。この世界にハマればハマる程、その存在意義が明らかになってくるわけ。「んー、オネーチャンをオネーチャンらしく撮るにはやっぱツァイスかぁ?」そんな事が頭の隅っこで渦巻いてる時に、あるモータージャーナリスト兼フォトグラファーって人から「D25/2.8」で撮った作品を見せ付けられた。

「うげぇ・・・」

正直、これが僕の最初の感想・・・。もう鳥肌が立って背中がゾクゾクしたよ。それから武者震いで足腰ブルブル震えてた。

この時は僕も写歴10年以上と経験も知識も知り合いもそれなりに充実していたからね、特に作品を見る目だけは周りの人の影響でかなり洗練されたものになっていたと思う。逆に言うと、厳しく平等だけど、「追求するものがワガママになってる」時期でもあったわけ。

「真っ直ぐなものが真っ直ぐに写らなければレンズではない」とか、「イヤミなまでに平坦でコントラストだけを押し付ける描写は観る者達を馬鹿にしている」とか・・・、どーでも良いような事に妙に拘っていた訳ねっ。そんで、その辺の拘りに完全にピリオドを打ってくれたのが、この「D25/2.8」な訳よっ。

凄いレンズと出会っちゃったもんだ。それからはもう、ツァイスの虜・・・。買った、使った、借金した。もう、ありとあらゆるコネを頼りにほとんど全てのツァイスと名の付くものを使って使って使いまくった。

あぁ、良いねぇ、素晴らしい。やっぱりツァイスは女を撮る為の道具だっ!! 絞りの形とかコーティングの違いだとか、年代による違いだとか、一つのレンズに二つのピントの山だとか、色々と妖怪話のような噂が飛びっかってはいるが、それは確かにホントの事だ。

事実、僕がこの目で全部確かめたのだからマチガイナイ。しかし、それを理由に下手糞なカメラオタク達や勘違いしたお馬鹿なプロカメラマン達までもがP85/1.4やP50/1.4などはジャジャ馬的で、非常に使いにくいレンズだと敬遠したり、一般大衆を脅かしたりしているのは非常に残念でならない事だ。

僕からすれば、こんなに性格がハッキリとしていて使い易いレンズは他に類を見ないと思う。アタリハズレなんて事ではなくて、ちゃーんと撮ればちゃーんと写るのである。単純な事だ。

んー、なんか、ツァイスの事を語るハズが、なんだか僕の写歴紹介になってしまったようだな・・・。だからこの辺で、僕のお気に入りのレンズ達を紹介しておこう。

まずはやっぱり、「D25/2.8」・・・。

これはね、もう言葉じゃ言い表しようがない写り。ヘリコイドの動きも厚みも広さも申し分がない。とにかく、触っても撮ってても、その上結果を見ても全てに驚く。完璧なレンズだな。唯一欠点があるとすれば、それは使う人を撰ぶ事・・・。性格のひねくれた奴は、このあまりにも正直で素直な描写に自分の腐った部分を見透かされているようで、嫌になるハズ。

続いて、「D35/1.4」・・・。

あははっ・・・。これはもう、ポートレイト専用と言ってもよい。とにかく至近から無限までの画質に変化が見られない銘玉。それにボケ味も素直で全域に渡って安心して使えるのだ。ただ、唯一の欠点と言えば、長くてデカくて重い事、その上、ファインダーは明るくなるが何故かピントの山が掴みづらい。特に「後ピン傾向」が強く出るので僕は主要な目標の手前にピントの山を持って来て撮影するように心掛けている。たったこれだけの事で毎回完璧な作品を量産出来るのだから、やはり申し分のない銘レンズだと言っても言い過ぎではないと思う。

そして、「P50/1.7」・・・。

f1.4じゃない所がミソ。理由は簡単。とにかくよく写るから。どんなに悪条件でもキッチリと被写体のディテールを正確に再現してくれる。光と影の共演なんて、このレンズの為にあるようなもんだ。

あれっ?「光と影の共演」と言うと、やっぱり「P50/1.4」の方に軍配が上がるのかぁ? f1.4はマサにコントラストによってそれらを立体的に表現するがf1.7の方は、切れ込むような正確なピントで解像度中心にそれらを明確に分離し一つ一つをハッキリと我々に見せてくれる。

言い換えれば、f1.7は、純日本的なカリカリとした平坦な写り。そーいう事になるなぁ・・・。んー、やっぱオネーチャンには「P50/1.4」の方が、向いているのかな?。まっ、所詮どっちでもいいしどっちも素晴らしいと言う事だな。ははっ。

おっとっと・・・、「P55/1.2」を忘れとったね。すまんすまん。こりゃもう、評価するまでもないでしょ。カッコ・写り・触感とも、全てにおいて150点満点。自分のポテンシャル以上の写りを堪能できる銘玉よっ!!

同じ意味で、「P85/1.2」もお勧め。僕にとってこの組み合わせは最高の二本だね。とにかく、写真が下手で下手でしょーがないとお嘆きの諸君は清水の舞台から飛び降りちゃって、(って、オイオイ、飛び降りちゃうんかいっ?)一度使って見るとよい。そらもう、写真が上手になるし、銭にも変わる事請け合いよ。

そんでやっぱ、「P85/1.4」・・・。

これさぁ、なんで「使えない」とか、「ボケ玉」だとか、「アタリハズレが多い」とか、妙な噂が立っちゃうわけ・・・? 分からないなぁ、そー言うの。ホント、下手な奴が多く使ってるのね、このレンズ。レンズが可哀相過ぎます。みんなちゃんと使おうよぉ・・・。手ブレとか被写体ブレとか、光のコントロールとか、これ全て撮る人の責任よ。レンズのせいにしちゃ駄目、駄目。

ちゃーんと使ってる僕ちゃんから言わせてもらえば、こんなに万能で完璧な中望遠って、ペンタの「FA85/1.4」以外お目にかかった事がないよねぇ。そんぐらい「P85/1.4」はよく出来たレンズだよ。

んー、唯一の欠点と言えば、ヘリコイドの移動量の多さ。僕の場合はコイツをポートレイト以外に「スナップ」でも愛用してるから、そらもう、とっさの時は大変。腱鞘炎になる事請け合いよ。でも、その代償であの結果が期待できるなら腱鞘炎なんてどーでも良いです。そんぐらい完璧な写り。特に、人物では開放からf2.8まで、こりゃもう下半身爆発の描写だし、f5.6まで絞り込んだ時の切れ込むような鮮鋭なピントと全体の描写は思わず息を呑む。あぁ、ちなみにそれ以上絞り込むとこのレンズの持ち味を失うから、他のどのレンズ使っても一緒です。はははっ。

そんで、遂に来たね、「P135/2」・・・。

これねぇ、使い道は一つしかないの。それはオネーチャンのポートレイト。逆に言えば、この領域でこのレンズに勝てる描写をするレンズはないねっ!!断言しちゃうっ!! ちゅーか、各社135mmって馬鹿にしててマトモなものをもう、作る気全然ないでしょ。元々本気出して作ってなかった焦点距離みたいだしぃ。まぁ、唯一対向出来ちゃうとすれば、「EF135/2」ぐらいかな。「FA135/2.8」はちょいと値段も毛色もこの手の高額レンズ達とは違うけど、よく写るって点では、ライバルかもねぇ。

んーでも、やっぱ「P135/2」は頭一つヌケてて、凄いのよ。開放付近はね、ほげぇーって感じで解像度なんて何処吹く風。もうコントラスト一色。立体感だけでモノを表現してるって感じぃ。だから、オネーチャンにはうってつけ。どこまでも優しくしっかりとした写りなんだなぁこれがぁ。色ノリもね、ツァイスのコテコテ系とは少し違い、自然な感じに近いのかなぁ・・・。とにかくアッサリ目。それが理由かわからんけど、非常に「ヌケ」の良い描写をする。「圧倒的な透明感」で肌や髪の毛を描写するわけだ。そりゃもう、繊細な描写であることはみなさんも想像できるでしょ。

あれっ?なんか大きな忘れ物してないかって・・・?そうそう、「P100/2」の事でしょ・・・。

これねぇ、みなさん巷じゃ良いレンズだって話しだけど、僕は大っ嫌いなレンズの一つでね、申し訳ない。そもそも100mmなんて中途半端な画角僕には使いづらくて興味がないってのもあるんだけど、何しろあんな食わせ物のレンズは要らないの。使い物にならないゴミレンズって、マサにこの「P100/2」の為にあるような言葉だなってつくずく思う今日この頃・・・。だから、何が悪いとかってここでは話題にもしたくないね。最低。

一応、ポートレイターとししては、「S180/2.8」の事も少し触れとかないとね・・・。

とりあえずオリンピア・ゾナーの再来とウタワレル代物だが、やっぱそれはそれ、現代技術の粋を集めて作り上げたような各国産メーカーの180/2.8と比べると、あえて特筆するほどの差と言うか違いはまったく感じられない。ごくごく、普通の写りをするレンズ。ただ、開放からどこまで絞り込んでも均一に柔らかくヌケの良い描写をする事と、ツァイス特有の押し付けがましい鮮やかさではなく、あくまでも自然な発色をすると言った点では、やはりこれも理想的なポートレイトレンズと言って良いのかもしれないねぇ。

んー、でも僕としてはこの辺の焦点距離を望むなら、やっぱり多少無理をしてでも、もう一度清水の舞台から飛び降りてもらって是非とも、「Apo−S200/2」・・・。

こいつをGETして使って頂きたい。これはね、もう言葉で伝えるのがもったいないぐらいの代物。出来れば秘密にしておきたいぐらい感激しちゃう写りなわけ。どんな風に凄いのかって・・・? やだね、そー簡単には教えられません。こいつは僕の秘密兵器だからね、ナイショ、ナイショの話なの。とにかく機会があったらみなさんも是非レンズを付けてファインダーを覗いてピントを合わせてみてごらん・・・。そこには言い知れぬ「別世界」が広がっているはず。

撮った結果はその期待感を更に上回り、果ては見る者の写真感までをも大きく変える程の、存在感を持った作品が、いとも簡単に量産できるワケよ。思わず、「アコムエンジェル」のお世話になってでもすぐさま手に入れたくなる事請け合いよ。完璧なレンズです。これだけは理屈じゃないの、とにかく、買って使って結果を見てみぃ。納得できるハズだから。マサに、「次元が違う」そんな感じですねぇ。はははっ!!

最後に、特筆すべきレンズですが・・・。こりゃもう、「D21/2.8」だよね・・・。

一応、21mm以下ってのは、世の大半の人が「超広角」って部類に分類している画角だと思う。裏を返せば「湾曲」ちゅーか「歪曲」ちゅーもんを常に気にしながら絵作りをしなきゃいけない部類なわけよね。んでもコイツだけは違う。被写体とのどんな距離においても極限まで歪曲を補正している。無限遠から最短まで、どこを撰んでもその性能の高さは変わらない。

少し大袈裟に表現すると、「歪曲を出す方が難しい」ぐらいだ。えっ? 歪曲を補正する事がそんなに凄い事なのかって・・・? あのねぇ・・・、歪曲が無いって事は、それだけ「新しい視覚との出会いがある」って事なのよ。言い換えればファインダーを覗く度に、「新しいオネーチャンとの出会いが待っている」って事なの。どーよっ、欲しくなったでしょ・・・。迷ってないで、さっさと全部買っちゃいなさい。もし散財が原因で自己破産でもする事になった時は、骨は別にしてもレンズだけはちゃーんと僕が拾ってあげるから。あーはっはっはっ。

って、ところで、題名の「憂鬱」って部分なんだけどぉ・・・。

こんだけの贅沢なレンズ達に囲まれてて、今更何が憂鬱なのかってーと、その原因はやっぱボディよ。これらの高性能な銘玉達を生かせるボディが存在してない事。これはね、冒頭でも書いたとうり、レンズのお話だから、ここではあんまり書く気はないけど、やっぱ言わせて・・・。京セラボディ・・・。まともなモノが存在してないよね。

ホント、やる気あるのかな、あの会社。とにかく、ファインダーとカメラ全体の信頼性・・・。これが皆無に等しいよねぇ。ここまで腐った高額ボディ造り続けるなんて、京セラって、結構根性あるジャン。なーんて、こっちも開き直りたくなるぐらい情け無くなるよ、ホント。

でも唯一こんな僕でも、認めて愛用しているカメラが幾つかある。「139Q+縦位置ワインダー」と「RTS2+縦位置ワインダー」、それから「ST+縦位置ワインダー」という組み合わせだっ・・・。

これらはみんな、ファインダーが見やすくしかも縦位置レリーズがちゃんと使えるという事とそれに、STを除けばカメラの信頼性もマズマズと言った感じだから。

その他、確かに「RTS3」も信頼性に関しては問題ないレベルなんだけどファインダーがね、やっぱ消費者をナメてるよ、あのカメラは。RXのDFIも腐ってる。どーせ付けるなら、ちゃんと実用性のあるもの付けろと言いたい。

唯一現行機種で使えそうなのは「Aria」だけっ!! ちゅーか、「Aria」って結局、京セラ製カメラの最高傑作なんじゃないかと思えるぐらい、他のカメラが情け無さ過ぎるーーーっ!! あぁ、京セラさん・・・、これからはちゃんと真面目にお仕事してよねぇ、お願いだから。書きたい事はまだまだあるけど、今回はこのぐらいで締めとしましょう。

最後に、ツァイスに僕がここまで拘る理由を書いときます。

それはね、

「ツァイスの描写は金になるから」

全ての理由はここにあります。つまり、こんなに国産メーカーの技術が進み諸外国を圧倒するような高性能なカメラとレンズを作れるようになっても、その結果の差は、「素人目にも歴然」としている訳です。素人が僕の作品を見て、「金を払うならコッチです」・・・。そう言って指を指すのは常に「ツァイス」で撮った作品だから。

これが全てですよ・・・。

写真を評価するのは見ず知らずのプロではなく、あくまでそれを欲する周りの身近な人間なんですから。




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